平日の昼ひなか、両国の駅に集合し博物館へ向かうに、熱気漂う大相撲の時期と違い街は「開店休業」と云った体。
現在日本橋をテーマにした特別展示が催されているのですが、その中に江戸時代、隅田川沿いの町並みを描いた10メートル程の巻物があります。
川のこちら側には幻想的な雲が立ち込める一方、あちら側はクリアな視界。川は彼岸と此岸を分けるもの、と云う事か―等と考えながら見進んで行くに、途中ノヅ氏がデッサンの誤りと思われる箇所を発見し、教えてくれる。見やるに、確かに氏の云う通り隅田川に架かる橋が何だかずれている。と云う次第で、その後も橋が登場する度
これはクサす為ではなく、日本有数の博物館に展示される事により付随してしまう余分な権威を掃う為、と云う事になっています。そうする事で膝を突き合わせて作品と向き合えるし、江戸の日本画は、例えばキリスト教的に真面目な西洋画と違い、くつろいで膝を突き合わせ眺めるのが正しい鑑賞法です(何やら云い訳じみてきました)。
「歴史ある素晴しい日本文化」という前提を作ってしまうと、その作品が持つ「陰」や「負」の部分が見え難くなるもので、それももったいない事ですね。
巻物を見ているさなか“先に行った人が矢鱈に戻って来る”等と思っていたところ、我々が順路を逆行していた事が、終わりにさしかかった頃判明しました。(中野)
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