もしあなたがどこか都心近郊のライヴハウスに足を運び、万が一その一角にて、ライオンのマークと「Psycho Kitchen」と云う文字の書かれた看板が出ているのを目にしたならば、迷わずそこでカレーライスを一皿注文する事、僕事強くお勧めします。きっとその一皿との出会いに、ちょっとした幸運すら感じる事となりましょう。
一見してなめらかなカレーソースには、実はたっぷりの野菜が溶け込んでいるのが、食べてみると分かります。おそらくは家庭で作るカレーライスに入っている様な、お馴染みの野菜ばかりですが(タマネギ、ニンジン、トマト)、それらがすっかりソースの一部になってしまうまで、相当の手間ひまをかけて“料理している”のでしょう。ぐぐぐっと凝縮された野菜の旨みや甘みが溶け出たカレーソースは御馳走です。
その、とろっとしたソースを、サックリとしたサフランライスにかけて、はふはふと食べる。これはもう、カレーソースとご飯だけで、いつまででも幸福感を味わえます。
そしてそのお皿の上には更にもう一つ。カレーソースと一緒に煮込んだ、いかにも食べ応えのある鶏の骨付き肉がデンッと乗っています。お行儀はさてき、豪快にかぶりつくのが美味しい食べ方です。
見た目には、いたってシンプルなチキンカレー。そしてそこには「子どもから大人まで大好きだろうな」と云う様な味わいがとじ込められています。そしてサフランライスには、仕上げに、ぱらり、とパセリが一振り。カレーライスとはやはり、こうあってほしいものです。(中野)
