2012年9月6日木曜日

春九作さんについて



今年の初夏、次作CDジャケットのデザインが決まらず(また技術的な問題もあり)頭を悩ませていた或る日の事「すごい絵を描く人がいます」とサイキミホサン。携帯端末から見せてくれたのが春九作さんの作品でした。

春女史の作品を見て僕事常に感じるのは“日本的な素晴らしさ”です。

縄文土器の頃から日本人の得意技の一つとして「引き算の表現」と云うものがあります(つまりはディフォルメ化)。
一方ヨーロッパの古い絵画を見れば写真機で写し取った様な写実的な絵が主流ですが、これは「足し算の表現」と云えましょう。

なるべくシンプルに、余分なものを削ぎ落としていく事―つまりは誰が見ても分かる様に簡略化していく事は、精緻に肉付けしていく事と同様、非常な表現力を獲得する為の手段です。

あたかもCDのデジタル信号を読み取り、再生機が美しい音楽を奏でる様に、ディフォルメ化された表現は或る種、記号として脳内に取り込まれ、そこに言葉で表現出来ない色々を描かせるのでしょう。

僕の感じる日本的な素晴らしさと云うものも、一つその点にあります。

しかしまあ、百聞は一見にしかず―と云う事で御覧ください!



「引き算の表現」を用いた絵と云えば、浮世絵が代表格ですが、春女史の作品にもそこに通ずるものが見受けられます。しかし突出しているのが、他に類を見ない程の無国籍性でしょう。
かつて大陸からの文化を吸収しつつ「和」と云うものを形成した日本文化の土壌が、現在では欧米文化を吸収していますが、春女史の作品を拝見するに、その日本文化の土壌となる部分に、徹底的に磨きが掛けられているものと感じます。土壌となる部分を追求していく程―逆説的に―無国籍性を得ていく。そんな日本文化の非常な面白さを表した作品です。

春九作さんの作品に出会えた事、そして絵まで描いて頂ける(何とサイキミホサン、インターネットで偶然にも発見した春女史の作品から御本人にコンタクトを図り、ジャケット制作の依頼をしてくれていた。そして引き受けて頂けるとは!)事は、ユーディットにとって―そして僕個人としても―非常に幸運な事と感じます。

と云う次第にて次回のユーディット、ジャケットに御注目ください!
(ええ、中身もねちゃんと作りますからね
(中野)

0 件のコメント:

コメントを投稿